コロナ後に入社してくれた新入社員を対象に新入社員研修を実施しました。
コロナ前は1年に1〜2人の新しい社員の加入があるかないかだったので、まあ働きながらいろんなことを伝えてきましたが、コロナ後は一気に9人の入社があったので、まとめて想いを伝える機会を作りました。入社してくれた人たちは20代から50代まで様々な年齢層です。
僕が一番伝えたかったことは私達が売っているのは「ラーメン」や「パン」ではなく、それらを通したかけがえのない体験を売っているんだということです。
めん馬鹿には年間7万人の外国人が世界各国からFire Ramenを求めて来てくれます。彼らはもちろんラーメンを食べに来てくれているのですが、彼らの感想を聞いたり、レビューを読んでいたりすると「体験」という言葉が頻繁に出てきます。「素晴らしい体験だった」「スタッフがとても温かかった」「今までにない夕食の体験だった」こんな具合です。
私は「めん馬鹿」でラーメンを売っていると思っていません。あくまでラーメンを通した体験こそが商品だと思っています。ラーメン自体が商品であれば、星の数ほどあるラーメン屋がライバルになります。でもラーメンを通した体験が商品になった瞬間、ライバルはラーメン屋から金閣寺や清水寺に変わるのです。京都で過ごす一時間をどこで過ごしてもらうのか、金閣寺に行くのかファイヤーラーメンに行くのか。それを考え続けることが最高のサービスに繋がります。
カモガワベーカリーに関してもそうです。もちろんベーグルは大変重要な商品であることにかわりありませんが、その役割を「朝のお腹を満たすパン」になってしまった瞬間、スーパーに並んでいるパンがライバルになってしまいます。そうではなく、私達はカモガワベーカリーのパンを通して、その方の朝の優雅なひとときを作っているんだ、そのためにパンを通じて何ができるかを考え続けるわけです。インスタを見てるとありがたいことに、お客様はわたしたちのベーグルをお皿に盛って、どの自然光が一番美味しく映るか窓辺を探し回っているんです。カモガワベーカリーのある朝のひとときをみんなに共有したいと思っているわけです。旅行に出かけたらこの最高の瞬間を写真に残しておこう、数日後にはいつもの日常に戻るけど、今この瞬間を残しておきたい、と思って素敵な写真を撮りますよね?インスタでアップしますよね?それと同じことをカモガワベーカリーのパンでしてくださっているのです。数時間後にはいつも
の日常に戻る、家事しなきゃいけない、仕事にいかなきゃいけない、でもこのカモガワベーカリーのパンと過ごす素敵な瞬間を写真に収めておこう、と思って撮ってシェアしてくださっているんです。
自分たちが作っているものが何なのか、お客様が感じていらっしゃる私達の価値は何なのか、やはりそれをしっかりと認識して事業展開をしていく必要があること新入社員の皆様には伝えました。
研修後はラウンジでみんな交流の時間を過ごしとてもいい雰囲気でした。
普段あまり交流することのない他事業部の人の話を聞くこともできて刺激にもなったようです。
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